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目を逸らしてはいけないこと。   

Westminster Kennel Club Dogshowの公式サイト

videoのところから見られる、動画の速報をぜひ、見てほしい。

考えさせられる。



結果の動画がはじまる前に、Pedigreeの広告が入る。

けれど、フードの広告ではなく、シェルターの犬たちについてのメッセージ広告。

シェルターの網の向こうの、犬たちの映像がただ流れる。

僕は知っている。

オスワリの仕方を。

僕は知っている。

モッテコイの仕方を。

僕は知っている。

モドレの仕方を。

でも、僕にはわからない。

僕たちがなぜ、こうなったのかを。

けれど、僕は知っている。

僕達は、とってもいい子だってことを。

僕達は、家に帰りたい。

ただそれだけなんだ。


そんなナレーションが入る。

そして、里親について考えてほしい、里親制度に協力してほしい。

そんなメッセージで終わる。

その広告が終わると、ショーの速報の動画が流れる。

ドッグショーは純血種の保護と未来への継続のためのものかもしれないけれど

犬に携わることは、それがすべてではなく、すべての犬の幸福を考えよう。

そんなスタンスが表れているような気がする。

日本のケネルクラブは、ドッグショーの速報もない。

シェルターの犬たちへの協力もない。

そんな意見を向ける場所もない。

レスキュー活動と、JKCによる純血種の登録管理、保護とが、

まったく乖離した別世界にあるような気さえする。

ただ、ドッグショーがあって、ただ結果があって、それが繰り返される。

チャンピオンを生産する場だけであっていいんだろうか。

出す側も、主催する側も、もっと大きな視野で犬について考えることもまた

必要なことなんじゃないかと思う。

人気犬種があり、純血種のブームがあり、パフォーマンスがある裏側には

レスキューを待つ犬たちがいる。

それは、表裏一体のことにも、思える。

だとしたら、携わるひとりひとりの意識をほんの少しでも変えたら

その先には、前向きな道が開けるかもしれない。

華やかなショーの速報に、およそ似つかわしくないとさえ思われるような

シェルターの犬たちの広告が流れ、でもそれは、きっと、

目を逸らしてはいけない現実が、ここにあるのだということを

メッセージしているのだと、思った。

無意識ではなく、意図的に。

目を逸らすことでは現実は変えられないから。

by jrt-mona | 2007-02-13 03:20 | DOGSHOW

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